多くの人と接して、自分のものさし以外でものを見ることができるようになった
2003年9月から2005年1月まで。
それ以前にも2003年2月から3月にかけて、大学のプログラムを利用して天津市の南開大学に短期留学をしました。
こどもの頃 : 人々がいつもラーメンを食べている。
現 在 : 興味が尽きることのない、魅力的な国。
高校時代に、「安いから」との理由で家族でパック旅行に行ったことが、私が初めて中国と接する機会となりました。しかしそのときは、中国とは、「汚い」、「物売りがしつこい」、「お腹を壊す」、といった印象で、「もうこんな国には二度と来るまい」と思っていました。一方で響きが美しい中国語は帰国後もいつまでも頭に残り、「自分もこのような言葉を話してみたい」と思い、また「日本で見慣れている同じ漢字とは思うことのできない、簡体字の不思議な格好」にも興味を覚え、大学では必ず中国語を勉強しようと決めていました。
まず短期留学を決めた理由は、同じクラスで中国語を勉強している友達が、中国に短期留学をして「面白かった!」と言ったり先生に中国語で話しかけたりする姿を見て、非常に羨ましく「もう一度中国に行ってみたい!」、「中国語を話してみたい!」という思いが湧いてきたからです。そして約1ヶ月間滞在をして、旅行とは違う、実際に現地の人に交じって同じ目線でものを見たり、生活をしたりすることが非常に楽しく、また自分の話す中国語でコミュニケーションが取れるということに喜びを感じ、「楽しいー!!!!!」と思っていたときに帰国となりましたので、「もっと行きたい!」と思い、長期留学を決めました。
私は、2003年3月に天津市への短期留学から帰国をして、そこからすぐに「長期留学をしたい!」、「一刻も早く!!」と考えましたので、一番早いその年の9月からの入学に間に合わせるためには既に募集が終わっている交換留学ではなく、「休学をし、自分で大学を探して自費で行こう」と思い、そして「中国での『生活』の続きを早くしたい!!」との思いが強かったですので、もっとも手軽な「語学留学」を選択しました。
何と言っても「SARS蔓延のため、中国行きを禁止している大学側に対してあの手この手を考えなければならない」、また「そのようにして大学に反抗をして中国に行って、SARSにかかってしまったらどうしよう」という不安の中で過ごさなければならなかったことです。SARSというものは死をもたらす可能性もあるため、「行きたい」という気持ちだけで押し切ることはできず、毎日ニュースを見て患者の推移をチェックしていましたが、夏になってWHOから「SARS終息宣言」が出され、「これはチャンスだ」と思い、「冬になってまた発生しても、行けるところまでは行ってみよう!」と家族を説得して渡航に踏み切りました。しかしながら大学側は冬になるまで安心はできないとし、中国渡航許可を出していませんでしたので、中国留学のために休学はできず、在籍のまま最初の半年間は行くことになりました。
羊肉串。いつでもどこでも、道端で買うことができ、脂が乗ったお肉は絶品!
「普通に大学に通っていただけでは知り合うことのできない、幅広い国籍・年齢の方と知り合うことができた」ことです。人と出会い、コミュニケーションをしていろんな考え方を知ることは非常に重要ですので、多くの人と接して自分のものさし以外でものを見ることができるようになったことは非常にうれしく思っています。また「日本の豊かな暮らしを当たり前と思わず、感謝できるようになった」ことです。中国では、まだまだ道路や電気、水道の設備されていない地域も多く、貧しい人たちがたくさんいますので、自分の生活に簡単に文句を言ったり、言い訳をしたりということはやめなければならないと感じました。
やはり外国なので、毎日小さな驚きはありましたが、「えぇっ!?!?」と思ったことは、アパートを借りようとしたときに、不動産屋さんに行くと紹介してくれるアパートを「歩いて」見に行くことです。そして見せてくれる部屋には人が住んでいることも!ですのである部屋に行ったとき、お母さんはご飯の用意、お父さんと子どもはベッドでテレビを見ているという状況で、しかし彼らはまったく驚かず、見させていただくこちらの方が緊張してしまいました(笑)。また面白かったことは、美容院で「座ったままでのシャンプー」を体験したことです。中国ではこれが当たり前で、美容師さんたちは非常にうまく、泡を一滴も落とさずにシャンプーをしてくれます。そして自分の頭がソフトクリームのようになったとき、ひそかな喜びを覚えていました(笑)。
天津市でタクシーに乗ったときに、「愛想がいいなー」と思っていた運転手から2倍の料金(40元のところを80元払いました)を取られたことです。気前のいい人は要注意!!
やりたいことは、必ず実行してください。留学は期間が限られています。ですので後で思い残すことのないように、たくさん動いて、自分なりの「留学」を完成させてください!
【華東師範大学】
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問合せ: 国際中国文化学院
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