【書籍】中華曼荼羅 変わる中国、変わらない中国

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    新聞をパラパラめくっていて、ついつい読者投稿欄に目がいってしまう人は多いと思う。
    じつは、ぼくもそのひとりだ。
    退屈な記事より、個人の下世話な話のほうが断然楽しい。

    この本は、人民日報のコラムや中国の雑誌の投書欄から79本の文章を翻訳して紹介し、解説を加えたもの。
    中国の新聞や雑誌というと、堅苦しい政治記事を想像する人が多いと思うが、この本はそんなイメージを見事に覆してくれる。

    ある学校で「~しさえすれば、~できる(只要……、就能……)」という構文を使った作文の練習中、小学生が「知り合いがいさえすれば、裏口を開けることができる」と書いたエピソードには笑いつつ、唸った。

    中国庶民の風刺技術に脱帽の一冊。

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    岩手県生まれ。 2002年より華東師範大学に留学。現在は学習院女子大学で現代中国論、東アジア地域研究、歴史社会学などを教えています。

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