先日、初来日した23歳の男性中国人、24歳の女性中国人と日本についてどう思うか、と話しました。
女性は日本のマンガ、アニメの銀魂が好きで片言の日本語も話せる日本好き。
「大妖怪展」や東京タワー、浅草寺、銀座などずっと行きたかった場所に来られて、ご満悦。
「東京は想像以上に便利で効率的に動けて、とっても良かった。街もきれいだし、また来たい!」と、目を輝かせながら語ってくれました。
一方の男性。
「俺は実は今まで日本が嫌いだった。軍国主義的で、高圧的な日本人が多くて、暗い抑圧された社会イメージだった。いじめや自殺も多いと聞いていたしね。ところが来てみたら普通の人が普通に生活をしている、普通の国だった。拍子抜けした。」
こうしたギャップが生まれる要因として、中国ではあまり日本人の普通の生活は報道されていないこと、かつての日本軍を題材にした抗日戦争ドラマが流されているからかもしれません。
「最初に思ったのは、街が綺麗だったこと。それからトイレがとにかく至るところにあったこと。衛生観念が発達していることがよくわかった。10年やそこらで中国が追い付くのは難しい。それに電車や街中を歩く女性が皆美しい。本当に驚いた。広告のポスターも洗練されていて、電車の中でも見ていて本当に飽きない。表面的な観察だけれど、良い国だと思った。」
やはり若い男性、女性への関心が高い。特に18歳選挙促進の広瀬すずさんのポスターにくぎ付けでした。
総務省の仕事が思いがけず日本の好感度をあげていることに驚きです。
(写真は総務省HPより)
「でも、あることに気がついてから、いい国だと思えなかった。日本はとても不便で不自由な国だとすら思った。まずごみ箱が見つからない。僕はゴミを持ったまま延々と1日歩かなければなかった。これは、外国人の自分にとっては苦痛以外の何物でもない。」
「次にタバコが自由に吸えない。町中では吸えないし、タバコ自販機では外国人は購入すらできない。どこに行っても狭いスペースで肩身を狭くしながらタバコを吸わないといけない。」
「中国なら至るところにごみ箱があり、どこでもゴミを捨てられる。タバコだって、歩きタバコしたって、レストランでタバコを吸ったって、吸殻をポイっと捨てたって咎められない。僕は日本よりも中国の方が自由で好きだ。」
uma 「面白い観点だね。でもそのごみ捨ての自由、タバコを吸う自由は、別の人の犠牲の上で成り立ってはいないだろうか?少し自由の角度を考えてみてくれないか?ごみ箱を設置された場所の近くの住人は美しい景観の中で暮らす自由を奪われていることにならないかな?歩きタバコやレストランでの自由な喫煙は、非喫煙者がきれいな空気の元で暮らす自由を奪うことにならないかな?」
女性 「umaさんの言う通りだよ。ほかの人の犠牲の上で成り立つ自由なんておかしいよ」
男性 「それでも僕は日本を不自由な国だと思うし、そういう堅苦しいところは嫌いだ。」
男性の意見を一方的な見解というべきか、それとも一外国人の率直な意見として受け止めてさらに改善策を見出すべきか。日本社会を見る目は本当に十人十色です。