上海の台所、自炊生活の楽しみを綴ってみようと思っていますが、いきなり食べ物つながりで旬のネタを・・・。
もう夏がくるなぁと思うとき。
それは、大量のスイカが路上に出回り、真っ赤に怒ったザリガニの量り売りが出始める頃。そしてもう一つは、小さな食堂の外テーブルで、ビールで真っ赤になった顔で醤油味おかずのぶっかけ丼飯(盖交飯)をがつがつ食べるおじさんを見かけるようになったとき。ん~、厳しい夏の予感です。
日本ではカフェご飯というヨーロッパの香り漂う言葉が登場して随分たちますが、この時期から上海では、暖かくなる春ごろから外ご飯がどんどん増えてきて、この時期が一番いい季節になります。
まさにオープンカフェの宝庫。
いろんな段階のカフェスタイルがありますが、代表的なのが、歩道占領スタイル(歩行者は道路脇を通行することになる)。今の時期、すでに結構日差しが強いため、昼間は日焼けがきにならないおじさんばかりですが、日差しが和らぐ夕方頃から女性たちも顔を出します。
そこで、想像力を働かせてみてください。
テーブルの下に寝そべった猫のしっぽを踏みつけそうになりながら水のようにビールをあおるおじさんは、石畳の小さなカフェで行儀のよい愛犬をなでながら、濃いコーヒーで舌鼓する紳士と何ら変わりがないのではないかと思うし、日が沈む頃、ラッシュを避けて同僚と牛肉麺で腹ごしらえするジーンズ姿の上海っ子たちは、鮮やかなワンピ姿でケーキを頬ばり友達と彼氏の話で盛り上がるパリっ子と同じに見えてきます(パリは行ったことないですが・・・)。
上海のおしゃれカフェ探しと路上をきょろきょろするだけでも、とてもわくわくします。
梅雨前で少~し汗ばむこの時期、カフェご飯を食べる上海人の隣の席で、想像力豊かにゆっくりビールを楽しむのも結構楽しいですよ。