留学生の声第23回: りょうへいさん

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    ふとした出会いも暮らしでの違和感も、
    文化を学びに来た醍醐味だと思う。

    Q.留学の期間は?
    2010.7~2011.7
    最初の7-8月は、サマースクールに通っていました。1カ月のコースを2回連続で受けました。午前中のみのクラスです。午後からは週に1~2回文化のクラスがあり、万博ツアーや黄浦江の夜のクルージングなどの上海見学、漢字の歴史を勉強したり、太極拳や中国結の体験などがあります。レベルは1~8くらいまであり、1~4までが初級、5~8までが中・上級に分かれています。クラスは10~20人ほどで、自分は最終的にレベル3でした。

    9月からは、国際交流学院の中にあるプログラムに入ります。半年で1学期の2回分ですね。クラスは20人ずつくらいで、スケジュールは月~金で8:00スタートなんですが、遅いときは16:00までクラスがあります。内容は読み方、書き方、作文などでA~Iまでレベル分けされています。

    クラスメートには、ポーランド人、コロンビア人、オーストラリア人、カナダ人、韓国人など国際色豊かでおもしろいです。レベルAは漢字の書き方レベルから始まるので、日本人ならレベルCくらいからのスタートになると思います。自分はサマースクールに通っていたので、レベルDスタートです!

    20101219-02写真・りょうへいさん:クラスの時間割

    Q.中国行きのきっかけは?
    会社の駐在で来ています。まずは中国での生活に慣れるようにという会社の配慮で、1年間は語学留学させてもらっています。語学に集中できるし、一人でいろいろと考える時間にもなっているので、とってもありがたいですね。

    Q.放課後の過ごし方は?
    クラスの後、中国語の塾に通っています。遠出をしたほうが街を観るかなと思って、浦東のほうまで行っています。基本的には、ダイアログに沿って先生と読み合わせしたりしています。1対1なので、話す機会が増えて良いです。学校でも中国語、塾でも中国語を勉強して、予習・復習に明け暮れているんですが、そういうのが楽しいんですよね。

    Q.学校での勉強も午後まであるのに、とても勉強熱心なんですね。そのほかには、どんなことをして過ごしているんですか?
    実は、ピアノを習っています。今は日本人の先生に習っているんですが、ちょっと慣れたら中国人の先生に習おうかなと思っています。

    Q.もっとも好きな中華料理は?
    学校の近くにあるレストランのご飯が美味しいです。人によってはそうでもないって人もいますが・・・蕃茄炒ダン(トマトたまご炒め)とか。5~10元と値段も安いので、よく行っています。あとは同じく学校の近くの新疆料理屋さんが好きですね。ラーメン系とか。

    Q.滞在中に驚いたり面白かったりしたことは?
    スタバでの出会いですね。
    ある日、五角場のスタバで勉強してたら、となりに座っていた中国人の女の子が、自分のとなりに座っていた男の子に、「日本人ですか?」って聞いたんです。そしたら、その男の子が「日本人じゃないけど、日本語勉強してます」って答えて。二人とも日本語で話してたんですけど。笑 そこで自分が「日本人こっちにいますよ!」って名乗り出て、友達になりました。
    女の子のほうは、日本の高校に留学していて、休暇で帰ってきていたらしく、男の子のほうは、別の大学で日本語を勉強している学生さんでした。その後も、男の子とは仲良くさせてもらっていて、たまに遊んだり、彼の家の家族旅行で揚州に一緒に連れて行ってもらったりしています。

    20101219-03写真・りょうへいさん:揚州旅行にて

    そこの家のお父さんが公務員さんらしいんですけど、旅行では、運転手さん兼ガイドさんを雇って、現地でもお父さんの知り合いがすべて手配してくれて、観光地もタダで裏から入れるし、白酒もたくさん飲まされるし、すごいパワーでした。知り合いが払ってくれているんでしょうけど。

    あとは、地元の銭湯にも行ったりして。あかすりまでしてもらいました。笑
    すごい偶然の出会いですけど、異文化が大好きなので、あのとき声をかけて良かったなと思ってます。

    Q.滞在中に印象が悪かったことは?
    衛生面でちょっと心配だなと感じることは時々ありますね。例えば、大きな施設等は全く問題ありませんが、ローカルなお店などに行くと洗面所の設備などがまだ不十分な地域もあります。日本基準ではこれはちょっとと感じることでも、現地基準では全然問題ないとされていることも多いと思います。現地の人が嫌がっているものはともかく、その人たちが普通だと思っているものは普通だろうと受け止めることにしています。暮らしから得られる違和感は自分の文化と異文化両方の理解に役立つので大事にしてるんですけど、そのまま拒否はしないようにしています。せっかく文化を学びに来たので、それも勉強ですよね。

    Q.最後に、これから行く人にメッセージをお願いします。
    今、とにかく充実しています。実は一人暮らしが初めてで、海外での長期滞在も初めてなので、どれが楽しいのか正直わからないんですけど。笑 あと上海は日本人にとって暮らしやすいんじゃないかって思います。ただ、生活には適応しやすいのに、暮らしのちょっとしたことからでも文化の違いはしっかり感じられます。生活し易い上に、異文化を学べるというのは、留学するにはとても良い環境だと思います。迷っている人は、とにかく来ちゃえばいいと思います!そうすれば、間違いなく何かが始まると思います。

    りょうへいさんの留学している大学は・・・
    【復旦大学】
    住所: 上海市政通路280号 〒200433
    問合せ: 国際文化交流学院
    URL: http://www.fudan.edu.cn/

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    宮城県生まれ。 国際基督教大学教養学部卒業。2004年より上海戯劇学院に留学。 その後、上海にて映像制作の仕事に関わる。現在は東京で、コーディネーターときどきウェブ、イベント制作を担当しています。

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